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「Lien~終わらない君の唄~」のレビューNo.3

『Lien(リアン)~終わらない君の唄~』のレビュー3回目です。

『Lien』は一応分類では「泣きゲー」ということになるのでしょうが、『Kanon』のように号泣させるというタイプではありません。

むしろキャラの心理を丁寧に描いて、ほろりとさせるタイプの作品です。

ギャグに目が行きがちですが、ギャグからシリアスな場面への切り替えの文章がとても自然で上手なのです、このシナリオライターの荒川工氏は。

このゲームの特徴はヒロインのほかに主人公や親父、義理の母の恭子さん(実は狐の妖怪)のキャラも立っていること。

この作品のADV画面は立ち絵のほかにメッセージウィンドウにも顔グラフィックが表示されるのですが、志郎の顔グラフィックも表示されてころころ変わります。

志郎は普段はボケて晶からどつかれていますが、キメる所はキメる、眼鏡タイプには珍しい主人公です。

親父も普段は志郎とのやりとりでかなり笑わせてくれますが、実はかなりかっこいいです。物語後半の親父と志郎とのやりとりはしんみりしてしまうでしょう。

『Lien』は、とにかく前半のギャグの勢いが凄まじいですが、後半は心に染みる展開になるでしょう。物語の伏線も丁寧に張られており、それらを読み解く楽しみもあります。

シナリオライターの荒川工氏はギャグと物語運びに定評のあるライター。現在はライトノベルも出版しています。
荒川ギャグに触れてみたい方、とにかく笑えるゲームがやりたい方、どれも似たような泣きゲーにはもう飽きたという方はぜひ『Lien~終わらない君の唄~』をどうぞ。

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