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アトラク=ナクア Archive

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アトラク=ナクアのレビューNo.2

アトラク=ナクアのレビューの2回目です。

女郎蜘蛛である主人公比良坂初音は、宿敵・銀(シロガネ)との戦いで傷付いた体を癒すため、とある学園に巣を張る。
そこに女生徒の一人として潜り込み、妖しの力を使い人間の精を喰らうことに。

果たして、初音の周りの人間の運命は。
そして、初音と宿敵・銀との決着の行方は……。

この作品の魅力はなんといっても、描写の巧さが持つ圧倒的な文章力、淫靡な雰囲気を醸し出すBGM、ダーク系の彩色のグラフィックとの相乗効果による耽美な雰囲気でしょう。
ビジュアルノベルでは文章が主体のため文章が下手では話になりませんが、この作品はとくに場面描写・心理描写の巧さが卓越しており、初音によってじわじわと追い詰められていく人間の心理などは手に汗握るものになっています。

初音が精を吸うこと=Hシーンなのですが、描写が非常に淫靡で、Hシーンを抜いたらこのゲームは意味がなくなってしまうという、18禁作品の特性を生かしたものになっています。

この作品の文章の巧さは全美少女ゲームの中でもトップクラスと言っていいでしょう。
なにより、その文章力によって、主人公である初音の存在感が際立って、圧倒的なリアリティを持っています。

またShade氏によるBGMも全曲素晴らしく、普通の場面のおとなしめのBGMは聴く人間を酔わせるような雰囲気があり、バトルシーンのBGMは非常な緊迫感を演出してくれます。

アリスソフトは、ほとんどの美少女ゲームがADV・ノベルタイプになってしまった現在でも、ゲーム性を持ったゲームを作り続けている希有なブランドです。
そのせいでアリス作品に手を出すのをためらっている人は、この『アトラク=ナクア』から入ってみてはいかがでしょうか。
ノベルゲームでも最高峰に位置するこの作品をプレイしないのは、あまりに損だからです。

アトラク=ナクアのレビューNo.1

『アトラク=ナクア』のレビュー1回目です。

家庭用ゲームメーカー・チュンソフトが確立したジャンルに「サウンドノベル」というものがあります。
これは、画面一杯に文字を表示して、ゲームながらあたかも小説を読むような体験をプレイヤーにさせるもの。
この画期的な方法はその後チュンソフトの『かまいたちの夜』、『街』を経て広くゲーム業界に広まりました。

この「サウンドノベル」のシステムを美少女ゲーム界に持ち込んだのが、1996年にLeafから発売された『雫』です。
こちらはサウンドノベルとは違い、「ビジュアルノベル」と銘打たれています。
サウンドノベルとの大きな違いは、サウンドノベルが画面に表示するグラフィックはあくまでシルエット的なものだったのに対して、ビジュアルノベルはキャラクターの立ち絵、一枚絵を表示し、その上に文字を重ねていること。

Leafによって美少女ゲーム界にもたらされたビジュアルノベルのシステムは、ゲーム性のあるゲームを作るより労力が少なくて済むこと、物語性を強くプレイヤーに訴えられることなどで広くメーカー・ユーザー両方に受け入れられました。

ビジュアルノベルスタイルがブームになり、雨後の筍のようにビジュアルノベルが発売されていた1997年、美少女ゲーム黎明期から存在しているブランド・アリスソフトから満を持して発売されたのが、今回紹介するビジュアルノベル『アトラク=ナクア』です。

『アトラク=ナクア』はLeafのビジュアルノベル作品『雫』『痕(きずあと)』の流れを汲む伝奇ノベル。
当初は『アリスの館4・5・6』に収録された一作でしたが、2000年に単品で発売されました。
伝奇ノベルの傑作としていまだに評価の高い一作です。


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